下水への切り替え

■公共下水道について

☆公共下水道についてくわしく解説しています。(足柄上郡中井町のケースを基準にしています。)

■公共下水道とは何か?

 公共下水道の用語の定義は、以下のように下水道法で定められています。
『主として市街地における下水を排除し、又は処理するために地方公共団体が管理する下水道で、終末処理場を有するもの又は流域下水道に接続するものであり、かつ、汚水を排除すべき排水施設の相当部分が暗渠である構造のものをいう』

 とても簡単に説明しますと、トイレや台所などから排出された汚水を無処理のまま、道路に埋設されている下水管を通じて、終末処理場といわれる施設に送り、そこで汚水をまとめて処理(浄化)し、河川などに放流する施設をいいます。

■公共下水道が無い地域はどうしてるの?

 公共下水道のない地域では、汚水をそのまま側溝や水路に流すわけにはいかないので、合併浄化槽という汚水を処理(浄化)する機能を持った設備を、自分の敷地内に設置する必要があります。

■分流式と合流式の違いは何?

 公共下水道には"分流式"と"合流式"の2種類があります。
分流式とは、便所からの汚水と、台所・お風呂などから流れてくる生活排水のみを、終末処理場で処理する方式で、雨水に関しては、側溝等に流し処理しない方式をいいます。
 それに比べ合流式は、汚水・生活排水・雨水の全てを終末処理場まで送り、そこで一括処理する方式をいいます。分流式と合流式は住んでいる地区によって指定されますが、神奈川県西部においては分流方式が一般的です。

■単独浄化槽(し尿浄化槽)と合併浄化槽の違いは何?

 単独浄化槽とは、便所から排出される汚水のみを処理(浄化)する機能をもった設備で、以前は、公共下水道がない地域でもこれを設置することによって、水洗便器を設置することができました。しかし、現在では環境のことを考え、新設できないことになっています。
 合併浄化槽とは、便所だけでなく、台所やお風呂などの汚水・雑排水を処理(浄化)する機能をもった設備で、公共下水道がない地域で、便所を水洗にしたい場合は必ず設置しなければなりません。

■公共下水道は無料で使用できるの?

 公共下水道は無料では使用できません。水道料金に応じて請求されます。

■浄化槽式、公共下水道式。それぞれの維持費は?

浄化槽式便所は、年に一回程度定期的に汲み取る必要があります。また、設備の維持管理も専門の業者と契約して維持管理してもらう必要があります。(維持管理料金が必要)

公共下水道は、汲み取りする必要がありませんし、維持管理業者と契約して維持管理してもらう必要もありません。使用料金だけの負担となります。

■公共下水道が供用開始されたら

 お住まいの地区が供用開始になったら、速やかに公共下水道に切り替える工事をしましょう。
処理区域内において、汲み取り便所が設けられている建築物を所有する人は、供用開始から3年以内に公共下水道に接続(水洗便所)に改造しなければなりません。 (下水道法で義務付けされています。)

■公共下水道切り替え工事(排水設備工事)は何処に頼めばいいの?

 公共下水道切り替え工事は、有資格者でないと施工できません。
また、その市町村のの排水設備指定業者でなければ施工できません。例えば中井町の場合は、中井町の指定業者リストの中から業者を選択して依頼しましょう。 決して、指定業者以外の所に依頼しないようにして下さい。後々のトラブルになります。

■公共下水道切り替え工事(排水設備工事)にかかる費用はどれ位?

 当然、現場の状況によって大きく違ってきますが、当社の施工事例から申し上げますと、一般的に工事代金は20万円~30万円位ではないでしょうか。
 基本的には、既に便所が水洗になっている浄化槽式のお宅の場合、便所の中を工事する必要がない(現状の便器をそのまま使用できる為)ので、費用がかなり抑えられます。逆に、現在汲み取り便所をご使用の場合、便所の中を工事しないといけない(便器を水洗便器に取り替える必要がある為)ので費用は高くなります。
後は、敷地の広さ、水廻りの配置、分流式か合流式の地区か等で費用が異なります。

 基本的には平成12年移行の合併浄化槽からの切り替えの場合はそれより上流の配水管が使用できるため費用が抑えられます。
 単独浄化槽(平成12年以前)からの切り替えの場合は雨水と自汚水を分ける必要がある為、費用は合併浄化槽と比較して高くなります。

■工事を依頼する業者選びのポイント

■市の排水設備等指定工事店であるかどうか?

 公共下水接続工事は市の排水設備等指定工事店でなければ施工できません。指定工事店であるかどうか必ず確認しましょう。
 当社の場合、足柄上郡中井町、二宮町、秦野市、平塚市の排水設備等指定工事店になっております。上記の地域でしたら施工可能です。

■見積りはなるべく複数の業者に依頼しましょう

 リフォーム工事は単価がある商品ではないので、なるべく複数から見積りをとって見積書の内容をじっくり見比べてみましょう。

■相見積りした業者の見積書を見比べてみましょう

新設する汚水管の長さが適切かどうか?(極端に長かったり、短くないか)
 極端に長い場合は、長さを水増しして見積り金額をわざとつり上げている可能性がありますし、逆に短すぎる場合は、契約を取るために見積り金額をわざと安くし、工事完了後追加費用を求められたりする可能性があります。

新設小口径マス(インバートマス、会所)の数は適切かどうか?
 公共下水道接続工事の際は、主管の合流点や曲がり点に小口径マス(インバートマスorトラップマス等)を設置する必要があります。既設の会所(インバートマス等)を全く使用しない場合は、一軒に付き大体5~8ヶ所程度必要になるので、見積書にきちんと記載されているかチェックして下さい。
コンクリートガラ等の処分について見積書に記載されているかどうか?
 公共下水道接続工事の際には、既設のガレージ等のコンクリートを撤去する工事が必要になる場合があります。その時の撤去したコンクリートの処分について、見積書に何ら記載されていない場合は要注意です。配管した後、埋め戻しの土と一緒に埋設されたり、不要になった浄化槽や便槽の中に埋設される恐れがあります。事前にきちんと業者に確認しましょう。
公共下水道の接続許可申請費は見積書に記載されていますか?
 公共下水道接続工事の際は、市や自治体に対して事前申請をして許可を得る必要があります。その際の手数料や申請費用等が見積書に記載されていない場合、工事完了後に請求される恐れがあります。工事をする前に業者に必ず確認しましょう。
雨水配管工事の費用は記載されていますか?
 公共下水道接続工事は、トイレや台所などの汚水管を公共下水マスに接続する工事ですが、分流式の場合、そこに雨水が流れてこないように施工する必要があります。その為の施工費や材料費が見積書にきちんと含んでいるか確認しましょう。

■工事を依頼する前に必ず契約書を取り交わしましょう

 工事を依頼する業者を決めたら工事前に必ず契約書を取り交わしましょう。また、どのような施工計画なのか十分説明を受けてから捺印するようにして下さい。

■アフターメンテナンスについて確認しましょう

 工事完了後のアフターメンテナンスをきちんとしてもらえるのかどうか必ず確認しましょう。

■当社の公共下水道工事のポイント

■現場調査はじっくり時間をかけて行います

 公共下水道接続工事は現場調査がとても重要です。既設の排水経路や、既設のおトイレの状態を調査するのはもちろんですが、当社の場合、お施主様からじっくりお話をお聞きして、どのような施工方法をとるのが最もベストな方法かどうかお施主様と一緒に考え、後日それに基づいて見積書を提出させていただきます。

■見積書の内容を詳しくご説明致します

 業者によっては見積書をただ届けるだけで、詳しい説明を全くしない業者もありますが、当社の場合、見積書提出時に見積書の内容や、施工計画についてお施主様に十分ご説明させていただきます。 また、簡単な施工計画配管図面も作成しお持ちさせていただくので、施工内容について工事後トラブルになった例は今まで一度もありません。

■工事前に必ず契約書を取り交わします

 当社の場合、工事前に必ず契約書を取り交わさせていただきます。その際に、再度工事の施工内容やお支払い金額等についてご説明させていただきます。

■工事前に近隣の方へごあいさつさせていただきます

 工事前に、ご迷惑をおかけする近隣の方にあいさつ回りをさせていただきます。但し、お客様によってはあいさつ回りを不要にして欲しいとおっしゃる方もいらっしゃいますので、あくまでもお客様のご希望に添う様にさせていただきます。

■トイレの中の改装工事について

 トイレの中の改装工事については、当社の協力業者である各専門業者に分離発注させていただきます。各専門業者による施工ですので、安心してお任せ下さい。

■トイレが使用出来ない期間について

 トイレが使用出来ない期間については、ポータブルトイレを無料でお貸しいたします。少しご不便をおかけしますが、何卒ご了承下さい。

■工事中の水が使用できないについて

 工事期間は3~4日間になりますが、水が使用できないのはそのうちの1~2日の日中だけになります。庭については使える用仮設しておきますので使用できます。

■アフターメンテナンスについて

 当社では工事内容に関わらず、当社で施工した全てのお客様のデーターをパソコンで厳重に管理しています。施工日や施工内容についてはもちろん、取り付けした器具の品番や分離発注した業者の名称まで全て管理していますので、アフターやメンテナンスにも迅速に対応できます。
 また、お客様への定期的な訪問も欠かさず行っていますので安心してお任せ下さい。

■トイレの改築等

 内部の配管はそのまま使用しますので、トイレ自体の改装の必要は全くありませんが、トイレの取り換え、手摺りの取り付け、リフォーム等のご要望ございましたら喜んで承ります。是非お気軽にお声掛けください。